本当はパドリングとドルフィンスルーと分けて書くべきか迷ったのですが、自分が今、海上で最も面倒くさいと感じているのが、パドリングとドルフィンスルーの両方を組み合わせてメイクするゲッティングアウトなんです。
ゲッティングアウト。どんなコンディションの海でもこれが難なくできればどれだけラクにサーフィンできることでしょうか。
ゲッティングアウト(以下、ゲット)における、自らの課題は主に以下です。
1.波のどこを目指してパドリングすれば、最短距離で抜けられるのかを見極める目。
2.当然の事ながら、正確なフォームでのパドリング。
3.波の抜け穴を正確に突いてすり抜けるドルフィンスルー。
まず1.ですが、これが意外に重要なんじゃないかと最近思うわけです。特にゲット中にミドルあたりのポジションにいて、運悪く目の前に面倒そうなセットが現われました。さて、どこを目指すか。
一、波のリップ側へ向かう
二、波のショルダー側へ向かう
三、回れ右して陸へ向かう
三、もある意味賢明な対応と言えますが、私は基本、二、のショルダー側を目指します。もちろん乗ってくるサーファーが居ないという前提ですが。それにカレントの向きによってはリップ側の方がラクという日もあり、なかなかひと口には言えないのが事実です。要はただ闇雲に真っ直ぐ突進するだけではなくて、流れを見極めて適切な場所へ向かうことが大事と思うのです。
続いて2.についてですが、これはもう世の教則本やWebサイトで腐るほど論じられているので、敢えて触れません。ただ、私がパドル中に心がけていることは以下の2つ。
一、板を左右にぶらさない。そのためにはあまり手を深く入れない。
二、知らぬ間に足が海面に触れて、ブレーキしないように気をつける。
一、についてですが、私はこれに気がついてパドルがグンとラクになりました。ホント、感覚的には「いいのか?こんなに浅くて」というくらいです。それよりも手を深く入れすぎて板が左右に傾き、失速する方が無駄になります。
二、については、とにかく接地面を板のボトムに絞ることと、足が海面に触れることによる無駄な抵抗を無くすこと。私はまだ気が抜けて足がダラーんとなることがあります。よく足をクロスしているイカしたサーファーが居ますが、あれを私が真似すると不安定になります…orz 自分がやりやすいフォームで結構だと思います。
さて、全てのサーファーの登竜門と言ってもいいのが3.のドルフィンスルー。これが上手な人はカッコいいですね。一番面倒なのは自分の数メートル先でセットが崩れたとき。こういうとき私はもう、運を天に任せて思いっきり潜るだけです。ですが、これも練習次第で大きく成功率をアップさせられます。ドルフィンで私が心がけていることは以下です。
一、板をブランコに見立てた動きを心がける。
二、そのブランコの半径をギリギリまで大きくとる。
三、どうしようもないくらい大きな波なら、潜る直前に気合を入れる。
一、ですが、要は板のノーズから入れ、潜りながら前に進み、ノーズから出るということです。板を海面と平行に入れてもなかなか板は沈みません。ためしに小さい波で、板を持たずに体だけでドルフィンしてみるとすごく良くわかります。波に頭から潜ったあと、背中を反らせて海面を目指せば、超・簡単に美しくスルーできるはずです。そのラインを体で覚えます。
それをマスターできたらあとは二、に従い、その半径を大きくとるようにします。感覚的には「ドル~~~~フィ~~~ン~~スル~」と心の中で唱えながら潜ると良いかも知れません。口に出して言うと海水を飲んでしまうのでお気をつけください。
三、ですが、これは頭半以上の大きな波でのドルフィンスルーにおいて、ある程度の効果を発揮します(本当)。私はバリの波での巨大セットに揉まれながらこれを発見しました。要は巨大な波を目前にすると誰でもビビるんです。それを気合でカバーするのです。
やり方はいたって簡単。潜る直前に
「おおおをぉぉぉ~!!!!」
と力強く叫ぶだけです(本当)。これでドルフィンの成功率がグンとアップします(本当)。
私は剣道も嗜むのですが、あれも打突の際に声で気合を入れるのと入れないのとでは、そのパワーに大きく差が出ます。気合の力は偉大です。
以上を心がけて、私は昨今入水している次第でございます(本当)。
ま、現状特にドルフィンについては、本当にクリーンにキメられる確率はまだまだ低いんですけどね♪
でも、揉まれようが何しようが、沖に出れたモン勝ちです!!