湘南(茅ヶ崎・鵠沼・辻堂)の波情報、サーフィンコラム [波日記]

2004年よりサーフィンを始めた男が綴る、湘南(茅ヶ崎・鵠沼・辻堂)や千葉、伊豆などの波情報、サーフィンレポート、サーフィンコラム

パドリング上達のコツとは?フォーム・スピード・力の入れ方・練習法

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サーファーの究極の命題と言っても過言ではないパドリング。

過去にもパドリングについて何度も何度も言及してきました。おそらくこれからも研究は続くと思いますし、このテーマで新たに記事を書くこともきっとあるでしょう。

サーフィンを続ける以上、疲れずに、速いスピードで、自由自在にパドリングできるようになることは、サーファーならば誰しも望んでいることです。

そこで今回は私が試行錯誤の末に私なりに体得したパドリングのノウハウを精神論は一切抜きで体系的にお伝えいたします。

パドリングのフォームはどうあるべきか

結論から言ってしまうと「好きで良い」と思います。

試しにトッププロを2人観察してみても、ケリー・スレーターとジョエル・パーキンソンとではパドリングのフォームはまったく違います。帝王ケリー・スレーターなんか実はかなり独特なフォームでパドリングしています。
※こちら「ケリー・スレーターのパドリング」で検索すればいろいろ出てきますのでご興味のある方はぜひ。

肘を曲げようが伸ばそうが、自分のやりやすいフォームを見つけることの方が大切です。ただ、私の場合はトライ&エラーを積み重ねた結果、肘は曲げずに手漕ぎボートのオールの要領で漕ぐのが一番しっくりきましたので、今はそうしています。

漕ぐスピードは早めるべきか、ゆっくりであるべきか

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これもパドリングにおいて数多く議論されてきたテーマです。これについては答えは明白で、「両方できるようにするべき」です。

速いパドリングが必要なときはテイクオフ時や波から逃げるときなどです。反対に普段の移動時には体力の無駄な消耗を防ぐために無理のないスピードでゆっくり漕ぐべきです。

この点をもうちょっと解説しますと、パドリングは水中を漕ぐという物理的な理由で、陸上ほどすぐにスピードは出ないものになっております。もっと言うといきなりフルスピードで漕いだところですぐにそのスピードが出るわけではないのです。従ってそのフルスピードで漕いだパワーは無駄になってしまうのです。

理想は水の抵抗をもっとも効率よく受けることができるスピードで漕ぐことに尽きます。最初はゆっくりから漕ぎ始め、スピードが乗ってきたら徐々に水の抵抗を潰さないようにスピードを早めれば良いのです。

パドリングは力を入れるべきか

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上の段落から続く話でありますが、これもテイクオフ時と通常時での使い分けが必要です。

沖に出るときや波待ちのポジションを移動するときのパドリングでは絶対に力を入れて漕いではいけません。イメージ的には本当に「手を回すだけ」の感覚で良いと思ってください。ポイントは自分が「このまま延々と漕ぎ続けても決して疲れない」力で漕ぎ続けることです。

通常のパドリング=歩くことと同じと考えてください。人は1時間歩き続けることは可能です。通常のパドリングも同様に1時間続けられる力加減で漕ぐのです。

一方でテイクオフ時や波から逃げるときのパドリングは全力ダッシュと同じと考えてください。人間、1時間全力ダッシュするのは不可能ですが、10秒なら全力ダッシュできます。猛烈なパドリングが必要なのはこの時だけです。

本当は波の掘れ具合やスピードなど波の割れ方は千差万別ですので、たとえテイクオフ時であろうと微妙なスピード調整は必要なのですが、それについてはまだ私も本能的に行っているのもあり、体系化できていないのが現状です。今後、研究の末、言葉に落とし込めたらお伝えしたいと思います。

パドリングを上達させるための練習方法とは

結局、一番知りたいのはこれだと思います。しかし、残念ながらパドリングの上達には水中でパドリングをする以外の方法は今のところありません。

理由は前述した水の抵抗をもっとも効率よく受けてスピードを出す力加減を学ぶには、水の中に手を入れて漕ぐしかないからです。

従ってゴムチューブを引っ張る練習はパドリングにとってマイナスになってしまうことになります。ゴムチューブの抵抗と水の抵抗はまったく別物だからです。

波のない海でも湖でもかまいませんので、水の中でパドリングをする、これ以外の練習方法は残念ながらありません。

強いて申しますと、先の全力ダッシュのパドリングには肺の機能が必要ですので、ウォーキングや陸上ダッシュなどはもしかして有効かもしれません。

効率の良いパドリングとは具体的にどういうことか(2017/09/19追記)

効率の良いパドリングについて、解説している記事を見つけました。

redricecookerjar.blogspot.jp

こちらの要点をまとめますと、

  • パドルの速さ ∝ 掴んだ水の体積(手のひらの投影面積*スピード)*回転数ー抵抗
  • 時速1kmを超えると、スピードを左右する最も大きな要因は抵抗である
  • むやみに回転数を上げることは、一番スピードが出る部分を自ら短縮している
  • ストロークでは手のひらの投影面積が最大となるように漕ぐ
  • 板の前後バランス悪くて投影面積=抵抗が大きい、板は水面と平行に

とのこと。オーストラリアのサーフィンではすでに沖に出る際の効率の良いパドリングのメソッドが確立されているようです。

まとめ

以上、長くなってしまいましたがまとめますと

  • フォームは自由で良い。フォームを気にしすぎることによる弊害の方がよっぽど大きい。
  • 早く漕ぐこともゆっくり漕ぐことも必要。ポイントは水の抵抗を潰さないこと。
  • パドリングにおいてもウォーキングと全力ダッシュで力を使い分けること。いっつも全力ダッシュでは体がいくつあっても足りない。
  • 水の中でパドリングをする以外の練習方法は残念ながら今のところない。

となります。

皆さんが週末に良い波に出会えることを願いまして、今日は筆を置かせていただきます。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

ドジ井坂のサーフィン・スクール―最新メソッドによるベーシックテクニック解説書 基本編

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